世界に誇るブランド牛とは?
全国では東京を除いて、各道府県でさまざまなブランド牛(銘柄牛)が飼育されており、国内で広く流通しています。
例えば、関東エリアでは神奈川県の葉山牛、栃木県の那須牛、茨城県の常陸牛とか・・ですね。
そのほとんどが地域の黒毛和種と和牛の王様ともいえる但馬牛を交配させた銘柄牛ばかりです。
全国的に有名で代表的なブランド牛は次の4つです。
このページでわかる情報
松阪牛とは
- 三重県の中央部に位置する松阪市周辺地域で仔牛から肥育され、まだ子供を産んでいない未経産の雌牛が基準。
- 兵庫県中北部の但馬地域で生まれた若い雌牛を農耕用に役牛として飼育していたのがルーツで、手間暇かけて育てられる。
- 肉質は大変柔らかく脂肪部分に甘みがある。キメが細かく、きれいなサシ(霜降り)からは上質な脂が手の温度で溶ける。
神戸ビーフとは
- 兵庫県産で県内の食肉市場で処理された生後28〜60ヶ月の但馬牛で格付等級がAまたはB4以上が基準のひとつ。日本で最も厳格な認定基準を持つ。
- 神戸ビーフのルーツは但馬牛。一定の条件を満たした但馬牛が「神戸ビーフ」となる。外国船員によってその美味しさが評価され、国内外に広がった。
- 枝肉の割合が大きく、特にロース芯面積が大きいのが特徴。キメ細かい肉質と見事なサシは、他の和牛より低温で脂が溶ける。ファンが多い。
近江牛とは
- 近江牛の基準は、琵琶湖東岸の豊かな自然環境とミネラルを豊富に含んだ水に恵まれた滋賀県内で、最も長く飼育された黒毛和種を指す。
- 近江牛は400年もの歴史があり、肉食が禁じられていた江戸時代の彦根藩では牛肉の味噌漬けを「薬喰い」として将軍家に献上していた歴史がある。
- 近江牛には独特の照り(色つや)があり、肉質も柔らかく、サシも多く、口どけの良さと芳醇な香りが特徴。特に品質の高い肉牛を「認証 近江牛」として区別している。
米沢牛とは
- 山形県米沢市がある置賜地域で飼養された期間が最も長く、且つ生後月齢32ヶ月以上の未経産雌牛の黒毛和種など厳しい認定基準がある。
- 明治時代、米沢に滞在していた英国人教師がその美味に感動し、瞬く間に評判が広がったと言われている。
- サシの具合といい、脂肪分の質の良さは他のブランド牛と比較しても遜色がない。上質の脂は溶ける温度が低く、旨味、香りがあり、とろけるような食感。
全国の主なブランド牛
前沢牛(岩手県) |
飛騨牛(岐阜県) |
能登牛(石川県) |
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味の芸術品とも言われる前沢牛。岩手県奥州市前沢で肥育されている黒毛和牛。種牛に兵庫牛、繁殖牛に島根牛を取り入れて誕生。枝肉の格付基準は、肉質等級が「4」以上で、歩留等級が「A」又は「B」であること。 | 飛騨牛のルーツは但馬牛の「安福号」。岐阜県内で14ヶ月以上肥育した黒毛和種で、枝肉格付で歩留等級A,B等級および肉質等級5,4,3等級のもの。網目のようなサシと豊潤な味わいが特長。 | 肉質のキメが細かく、脂肪も良質、丹精込めて育てられた牛肉。品種は黒毛和種、石川県内が最終飼養地であり、かつ飼養期間が最長であること。 肉質は:「A-3」「B-3」以上。 |
千屋牛(岡山県) |
佐賀牛(佐賀県) |
鹿児島黒牛(鹿児島県) |
新見市内で繁殖・肥育一貫生産されたもの。または岡山県下で生産された生後約8〜9ヶ月の子牛を導入し約18ヶ月間以上肥育されたもの。ほどよい霜降りと赤肉が特徴的な美味しさと柔らかさを誇る。 | 黒毛和種であって、取引規格の最高の肉質である「5」等級及び「4」等級のもの。恵まれた自然環境と農家の細やかな飼養管理および良質肉質生産の下、キメ細やかな美しい霜ふりは「艶さし」と呼ばれる。 | 黒毛和牛の生産量が全国第1位。全国の和牛生産量のうち、約15%を占める。きめ細かな肉質、バランスの良い霜降り肉、肉の旨さが特徴。品種は黒毛和種の去勢牛または未経産雌牛で肥育地が鹿児島県内に限る。 |
(出所:公益財団法人日本食肉消費総合センター、他)
私見ですが、管理人は特にブランドにこだわる必要はないと思います。
肉本来の旨味というのはたんぱく質の多い赤身肉にあるので、ブランドよりも部位や肉質で選べば良いと思います。
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