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和牛の歴史

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牛はヨーロッパから西アジアに分布した原牛が進化して、その後家畜化されたのは新石器時代の紀元前6000年から紀元前5000年頃とみられている。

日本には紀元前3世紀頃に弥生人によって家畜化が進んだとされ、朝鮮半島から農耕用役牛として渡来した「韓牛」が、現在の和牛のルーツと言われている。同時代に稲作の伝来もあって、渡来者が牛を持ち込んだとされている。

その後、飛鳥時代の天武4年(西暦675年)に天武天皇の時代に肉食禁止の勅令が公布されて、それ以来、日本では仏教の教えに従って肉食が禁止された。同時に、田んぼの神様に牛馬の生贄を捧げることも禁じられるようになったとされている。

明治時代になると、肉食が解禁され、牛が公然と食されるようになった。文明開化によって欧米の文化が流入する中、欧米の重要な食文化である牛肉食もまた流れ込み、銀座において牛鍋屋が人気を博すなど、次第に牛肉食も市民権を得ていった。

1954年には、国が黒毛和種、褐色和種、日本短角種、無角和種の4種を日本固有種の和牛に認定した。

戦後、安価な海外の肉が輸入されるようになってくると、和牛は「肉質」が重要視されるようになり、但馬牛が注目を浴びた。

全国の和牛産地では、肉質の良い但馬牛との育種改良を重ね、現在の「霜降り肉」を特徴とする黒毛和種の誕生となった。

因みに、全国にいる黒毛和種の繁殖雌牛のほぼ100%が但馬牛の「田尻号」という一頭の雄の遺伝子を受け継いでいることが分かっている。田尻号の子供の数は、雄762頭、雌701頭にもなったそうです。

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