このページでは、和牛と国産牛の定義の違いや日本固有の牛として認定されている4種の和牛の特徴について説明しています。
「和牛」と「国産牛」の違いとは
和牛と国産牛はいったいどのような違いがあるのでしょうか。同じようにも思えますね!
実は、和牛とは、たったの4種類しか存在せず、具体的には黒毛和種・褐毛和種(あかげわしゅ)・日本短角種・無角和種のことを指しています。
これら4種類は、国によって認定された日本の固有品種の牛です。
一方で、国産牛はそのほとんどがホルスタインなどの乳牛種を母牛としています。つまり国産牛の多くは、ホルスタインの母牛と黒毛和種の父牛を持つ交雑種。
霜降りが入るのは黒毛和種の遺伝子が混ざっているためです。
外国産の牛であっても、日本国内で飼育された期間が長ければ国産牛として販売されます。
平成16年に国産牛は、品種に関係なく、最も飼育・育成された期間の長い場所を原産地として表示することが義務付けられました。
和牛にこだわるのであれば、スーパーなどで表示をチェックしてみてください。
和牛4種類の特徴
日本全国で飼育される和牛の約95%がこの品種。
朝鮮半島から山口県などを経由して広がった在来黒牛と、外来黒毛種を交雑改良して誕生。
霜降りが入りやすく、肉質は柔らかい。
朝鮮赤牛の遺伝子を最も多く受け継いでいる品種。
成長が速く、黒毛和種に次いで霜降りが入り、肉質はきめ細かい。
「あか牛」と呼ばれ、肥育地域は高知県と熊本県。
東北北部原産の南部牛と米国のショートホーン種を掛け合わせ誕生。「夏草冬里形式」で飼育され、野草採取能力に優れ、性質は温順。
肉は、香りと旨味が豊かな赤身肉。肥育地域は、岩手県、秋田県、青森県、北海道。
山口県阿武(あぶ)郡の在来和牛に英国アバディーン・アンガス種を交雑改良して生まれた品種。
肉質は霜降りが入らない赤身肉。
現在100頭ほどしかいない希少和牛。肥育地域は山口県。